あらすじ
八月十五日、猛暑の靖国神社を訪れた「私」は、拝殿の前で懐かしい声をかけられる。
「もう、どこ行ってたんだよ」
そこにいたのは、前世の戦友・小野寺だった。
かつて特攻隊員でありながら冷めた目で世界を見下していた「私」は、出撃前に「次は靖国で会おう」と気休めの約束を残して散ったはずだった。
小野寺は、七十余年もの間、たった一人で「玉砕した後、戻ってこなかった友」をここで待ち続けていたのだ。
性別も容姿も国籍も変わり、平和な現代を生きる私と、あの頃の姿のまま笑う戦友。
二人の短くも愛おしい再会が、忘れかけていた「未来」の眩しさを教えてくれる——。
【前世記憶×歴史・英霊×現代転生】
笑って泣ける、爽やかで少し切ないショートストーリー。