あらすじ
仙台の音楽ホール。調律師・檜山奏が前日に完璧に整えた一台が、政治家の演奏中に爆発した。
四十七分後、まだ消火も終わらないうちに、警察のホワイトボードに奏の名前が書かれる。証拠は完璧に揃っていた。完璧すぎるほどに。
テレビは彼を犯人と呼び、インターネットは彼の人生を掘り返し、日本中が同じ旋律を歌いはじめる。
逃げる奏に、差出人不明のメッセージが届く。差出人名は「paper_moon」。
――二十年前、白石市の花火工場が爆発した。死者三名。「杜撰な火薬管理」と報じられたその事故で、奏は父を失っている。
冤罪の逃亡劇と、二十年前の真相が、二重奏になって走り出す。
全12話・約4万7千字。完結済み。
※爆発事件を扱うため暴力描写を含みますが、過度な残酷描写・性描写はありません。