あらすじ
1929年ドイツ、ベルリン。
世界大戦と革命の傷跡が残るヴァイマル共和国では、共産党とナチスをはじめとする政治組織が街頭で殴り合い、失業者が日に日に増えていた。
クロイツベルクに暮らす青年エァンストも、工場を解雇されたばかりの一人だった。
失業給付の列で空腹のあまり倒れた彼は、突撃隊の酒場へ運び込まれる。そこで与えられたのは、温かいスープと黒パン。そして出会ったのは、男装して他人の失業手続きを代行する少女ツィータだった。
家を追い出され、仕事も寝床もない二人に、突撃隊は飯と酒と居場所を与えた。
最初からヒトラーを信じていたわけではない。
街頭で人を殴りたかったわけでもない。
ただ、他に行く場所がなかった。
1929年から1933年。
一人の失業青年の日常を通して、ナチスが街のならず者から国家権力へと変わっていく四年間を描く歴史小説。
この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません
この物語は、差別的な発言・行動を容認・推奨するものではありません