あらすじ

母方の叔母は、いわゆるイタコだ。 中学二年生の夏休み。 叔母は私の後ろを見ながら、奇妙なことを言った。 「向こうのもんと目が合うても、見えとるって悟られたら駄目や」 そんなの、ただの迷信だと思っていた。 帰りの駅で、赤い女を見るまでは。 誰にも見えていない女。 人の耳元で何かを囁く女。 そして私は、その女と目を合わせてしまう。 あの日から。 私の人生は、あっちとこっちの世界の狭間に迷い込んでしまった。 見えることが怖いんじゃない。 ――向こうに「見える」と知られることが、怖いのだ。 「あんた、こっちに来られ」 叔母の言う「こっち」は、本当に人間の側なのだろうか。

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小説を読もう2026/08/14
  • 現在の作品こっちにこられ