あらすじ
路地裏の古民家喫茶「ハルモニ」。
店主の香月識には、秘密がある。珈琲を淹れると、その土地や物に
染みついた「記憶の香り」が視えるのだ。
バイトの女子高生・望月結衣にも、生まれつきの特技がある。
人が嘘をつくと、焦げる寸前の砂糖みたいな匂いがわかってしまう。
閉じたままの古書店に残された「ヨイアミサマ」という走り書き。
鍵のかかった蔵から消えた、和菓子屋の秘伝レシピ帳。
商店街を二つに割る、出所不明の噂のビラ。
ふたりが小さな謎をひとつずつ解いていくたび、手がかりは同じ場所を
指し示す——再開発で掘り返されようとしている、封鎖された地下道。
そこに、この町が百年隠し続けてきた「宵闇様」の正体が眠っている。
日常の謎×喫茶店ミステリー。
※物語の終盤で、実際にあった歴史上の出来事を背景に、重い主題を扱います。