あらすじ
あらすじ
前世の記憶を持って異世界に生まれ変わった、子爵家の三男トーリ・トーリントン、12歳。
貴族のしがらみなど知ったことかと、冒険に工作、魔導具作り。自由気ままな放蕩生活を楽しんでいたトーリは、ある日、裏山に仕掛けた落とし穴で1人の少女を拾う。
その正体は、王子から婚約破棄を突きつけられ、「聖女を虐げた悪女」として追放された公爵令嬢――エレノア・フォン・ルクレールだった。
「……面倒ごとの臭いしかしないんですが」
そう思いながらも、見捨てることができず、秘密の山小屋で彼女を匿うことになったトーリ。
魚1匹で大喜びし、薪拾いで遭難しかけ、初めて自分のために作られた靴に涙するエレノア。
公爵令嬢でも悪女でもない、ただのエレノアと過ごすうちに、奇妙な2人暮らしは、いつしか互いにとってかけがえのない日常になっていく。
だが、彼女を破滅させた者たちの手は、山奥にまで伸びていた。
家か。身分か。それとも、拾ってしまった厄介な女か。
すべてを捨てて逃げた先で、トーリはようやく自分の気持ちを知る。
――これは、悪女に仕立て上げられた少女と、彼女を拾った放蕩三男が、「役目」ではなく自分の人生を選び直す物語。