あらすじ

「その危機というのは、いくらですか」 20年の戦争で傾いた王国が召喚したのは、勇者ではなく記録係だった。 食品卸の経理課で7年、簿記2級。剣も魔法も使えない佐藤翔が最初にやったのは、 借用証書の利率を掛けて足すことだけだ。 契約上の利息は年458,200グルデ。帳簿に書かれた利払いは310,000。 差額148,200が、どこにも記録されないまま12年ふくらみ続けていた。 財務府長官は言う。書けば貸し手が延滞と読む。読めば資金が止まる。 止まれば32,000人の傭兵に給与が払えない。だから書かなかったのだ、と。 その言い分は正しい。 翔に与えられた時間は45日。 帳簿と、税制と、貨幣。それだけで国を立て直せるかどうかの話が始まる。 ――魔法もチートもない。予定した効果は、いつも予定を下回る。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2026/08/14
  • 現在の作品この国は、あと六・一ヶ月で潰れます ── 異世界に召喚された経理担当者の財政再建記