あらすじ
「大切な人を守りたい」
それは、誰もが抱く願いである。
フィル・フルウェルもまた、願った。
何を代償にしても。
何を失っても。
――何度繰り返しても絶対に守る、と。
だが、フィルはまだ知らない。
この世界で繰り返されているのは、ただの奇跡ではない。
全てが一本の線のように繋がる道筋である。
過酷な世界でありながら、どこか満たされている魔族。
豊かで平和なはずなのに、なぜか孤独を抱える人間たち。
そして――すべての始まりにいる、一人の大天使。
フィルが「救う」と願うたび、
誰かを救おうとするごとに、何かが失われていく。
それでも、彼は進む。
たとえ最後に残るものが、
どんなものでも。
これは、
失わないために、失い続けた少年が、大切なものを守るための物語。
きっと叶うー失わないために、僕は何かを失う。