あらすじ
実家の『グレイ商会』が没落の危機に!
起死回生の策は、王立女学院に「学生代表」として潜入し、御用商人の権利を勝ち取ること。
だが、家にいる子供は息子のアルバートだけ。
「大丈夫よ。ドレスを着れば大体バレないから」
そんな母親の暴論により、屈強な商人の息子・アルバートの女学院生活が幕を開けた。
本人は確信していた。
一瞬で男だとバレて、衛兵に突き出されるだろうと。
ところが、なぜか誰も気づかない。
地声で喋れば「なんて素敵な低音ボイス」。
金貨50枚のドレスを見て「適正価格は金貨5枚です」と暴露すれば、公爵令嬢から「わたくしに真実を言ってくださる唯一の方!」と感激される。
重労働で鍛えた筋力を見せれば、「なんて凛々しい令嬢なの……!」とますます評価が上がっていく。
いや、バレろよ。俺は男なんだぞ。
しかし、正体がバレるどころか、公爵令嬢には崇拝され、伯爵令嬢には宿敵と認められ、男爵令嬢には「わたくしがお守りします!」と庇護され、侯爵令嬢には物語の主人公扱いされ――。
いつしかアルバートを中心に、学院を代表する『アグネスの四輪花』まで誕生してしまう。
徹底的に合理的な商売人と、徹底的に感覚で生きる貴族令嬢たち。
「頼むから誰か気づいてくれ!」
そう願えば願うほど評価だけが上がっていく、前代未聞の女学院潜入コメディ!