あらすじ
「先生って、ほんと暑苦しいですよね」
高校教師の水野直人は、生徒の修二からそう言われた。
進路希望は「未定」。
夢もない。
何かに本気になることも避けている。
そんな修二を見て、直人は十五年前の自分を思い出す。
何を聞かれても「別に」と答えていた高校時代。
そんな自分に、何度も何度も問いかけてきた教師・高瀬。
「やってもいない奴が、結果を決めるな」
当時は、ただの暑苦しい説教だと思っていた。
けれど今、直人は気づき始める。
あの人が自分にくれたものは、答えではなかった。
そして今度は、自分が誰かの隣に立つ番なのだと。
これは、夢を叶える物語ではない。
諦めそうになった誰かの隣に、ただ立ち続ける人たちの物語。