あらすじ
大正四年。子爵令嬢・西院沙知(さいいんさち)は、継母と妹に虐げられ、笑顔を失っていた。ある日、肩に深い傷を負った沙知を救ったのは、ドイツ帰りの天才軍医・大河内梓馬(おおこうちあずま)。冷血漢と噂される彼は、不器用な優しさを持つ男だった。
政略結婚で夫婦となった二人。しかし、梓馬との新婚生活は、決して穏やかなものではない。それでも沙知は、彼の世界に寄り添い、自分の力で誰かを救える人になりたいと願う。
少しずつ心を通わせる二人だったが、沙知の幸せを妬む家族の策略が迫る。
傷ついた少女と、心を閉ざした軍医。互いの傷を癒やしながら、二人は本当の夫婦となり、沙知は未来への一歩を踏み出していく。
――これは、失った笑顔を取り戻し、自分の人生を歩み始める少女の大正ロマンス。
◇半蔵門・九段・飯田橋・神楽坂・神保町など大正時代の帝都を舞台にしています。
◇この物語はフィクションであり、実在の人物・団体・事件などとは一切関係ありません。