あらすじ
感情を掬い取る女
――感情や周囲の刺激を敏感に感じ取ってしまう気質。
人の表情や声、わずかな仕草から感情を敏感に感じ取ってしまう女。
人と接するだけで疲れ、眠れない夜を繰り返していた。
そんな彼女が、いつからか向かいの家で飼われている犬の感情まで感じるようになる。
毎日17時半になると鳴く犬。
週末、家族が出かけるたびに「置いていかないで」と叫ぶ犬。
それは、ただの鳴き声だと思っていた。
けれど、ある朝。
彼女は、自分の身体ではない感覚を感じ始める。
人の感情を感じ取ってしまう女が、最後に受け取ったものとは――。