あらすじ
二十年前、インターネットの片隅で、私は一人の青年と出会った。
ネット上の名前は、RACCOON。
彼が作った小さなホームページには、CGIゲームや掲示板、画像作品、そしていくつもの隠しページがあった。
その中に、一枚の奇妙な画像があった。
白い猿顔。
大きく見開かれた目。
強調された口元。
当時、それは私たちにとって、ただの「遊び」だった。
けれど二十年後。
その画像は、世界中で「M-0」と呼ばれ、
その原点を探される存在になっていた。
ある夜、二十年以上使い続けていた古いメールアドレスに、一通のメールが届く。
送り主は、海外の調査コミュニティ「SNAKE ARCHIVE」。
彼らが探しているのは、M-0の原画像。
そして、その作者。
私は知っている。
その画像が、どこから生まれたのか。
誰が作ったのか。
そして――
その向こう側に、どんな人間がいたのか。
世界は、一枚の画像を探している。
私は、その画像を作った君を探している。
これは、二十年越しに届いた、一通のメールへの返信の物語。