あらすじ
高校三年生の高村悠真には、学校が終わると向かうもう一つの居場所がある
父が経営するファミリーレストラン――『Restaurant L’Oiseau Bleu』
通称、ロワゾ
「青い鳥」の名を持つその店で、悠真は放課後になると制服からネイビーのベストと黒いエプロンへ着替え、ホールスタッフとして働いていた
そんなある日、父が突然フランスへ旅立ったことで、ただでさえ人手不足だったロワゾは大忙し
学校と店を往復する悠真を見かねて現れたのは、家も隣、学校でも同じクラスという幼馴染の桜庭美羽だった
「私もいるんだから」
見慣れないネイビーと白の制服に身を包み、少し恥ずかしそうに笑う美羽
ずっと隣にいたはずなのに、その姿はなぜかいつもと少し違って見えて――
美羽が働き始めたことをきっかけに、悠真の日常も少しずつ賑やかになっていく
お気に入りのパフェを目当てに店へ通う、物静かなクラスメイト
悠真をからかって楽しむ、年上の大学生アルバイト
そして、しっかり者なのにどこか放っておけない若き店長
接客で失敗したり、忙しいホールをみんなで走り回ったり、閉店後の店内でくだらない話をしたり
学校でも家でもない「もう一つの居場所」で同じ時間を重ねるうちに、昨日まで当たり前だった関係が、ほんの少しずつ変わり始める。
幼馴染だから近くにいるのか
友達だから一緒に笑えるのか
それとも、この気持ちには別の名前があるのか
恋にまだ少し鈍感な少年と、それぞれの想いを胸に秘めた少女たち
青い鳥の名を持つ小さなレストランを舞台に、かけがえのない日常と、まだ名前のない恋が動き出す――
幸せはきっと、すぐそばにある。