あらすじ
家にいたくない朝、逃げるように向かった公園。
そこで毎日まっすぐ立っている同級生に、主人公は少しずつ目を奪われていく。
ラジオ体操は、たった30分。スタンプを押して、散っていくだけの時間。
それなのに、同じ動きをして、同じ汗をかいて、「おはよう」を交わすうちに――朝が、昨日より少しだけ息のしやすい場所になっていく。
やがて知ってしまう。相手がここに来るのは、元気だからじゃない。
家の事情、言えない気持ち、帰りたくない理由。中学生にはどうにもできない現実がある。
それでも、隣に立つことならできる。
皆勤じゃなくていい。立派じゃなくてもいい。
夏休みの終わり、最後の列から始まった恋が、二人の“明日”をそっと変えていく。