あらすじ
ヴァンヴェール王国、アウレア魔法学園に通うヴィオラ・リュウールは、黒縁眼鏡を目深にかけ、木枯らし色の長い前髪で素顔を隠し、誰にも目立たぬよう静かに暮らしていた。
――彼女には秘密がある。
左眼は、深い紫水晶のような紫色。
右眼は、陽光を閉じ込めたような黄金色。
左右で異なる瞳――オッドアイ。
それは、“時守”の証だった。
時守の一族は時を司る精霊“クロノス”より加護を与えられた。その加護には特別な力があり、左眼は過去を、右眼は未来を視る。そして時間そのものへ干渉する、“時間魔法”が使えた。
しかし、時守の一族は時間魔法が使える禁忌の力とされ、王国軍によって滅ぼされた。
生き残りがいると知られれば、命はない。
本来の姿と力を封じ込め、地味な容姿へ変化させてくれる眼鏡。この眼鏡を外さなければ、ヴィオラの素性は誰にも知られる事は無かった。
しかしある日、魔法学園の裏庭で災害が起こる。大地に突如として巨大な亀裂が走り、地下深くから溢れ出した黒い瘴気によって魔獣が凶暴化する『地蝕』。
アウレア魔法学園が血の海となる光景を未来視で視たヴィオラは、学園を守る為に眼鏡を外して力を解放する。
「……時守の魔女。」
その姿を見ていたのは、ヴァンヴェール王国第ニ王子にして、アウレア魔法学園の生徒会長、ルシアン・ヴァンヴェールだった。
「やっと見つけた……。」
学園を救ったヴィオラに待っていたのは『断罪』ではなく、魔法学園生徒会長からの『溺愛』だった!?
『地蝕』を巡り王家と時守、様々な陰謀にヴィオラとルシアンは巻き込まれていく。
そして何故『地蝕』が魔法学園で起きたのか。
運命に抗うたび、世界の時間は歪み始める。
これは孤独な“時の魔女”が、運命を変えようと立ち向かう生徒会長に溺愛されながら、滅びの未来を変えていく――切なく甘い、異世界恋愛ファンタジー。
※初回プロローグ+8話投稿以降は、20話まで毎日6時半と20時に1話づつ、21話以降は毎日20時に1話づつ投稿予定です。