あらすじ
高校二年生、西隈凰吏(にしくまおうり)は、かつて「神童」と呼ばれていた。
勉強も運動も誰より優秀だった。
しかし、成長するにつれてその才能は埋もれ、今ではどこにでもいる平凡な高校生。
努力しても報われない現実に、いつしか夢を諦めかけていた。
そんなある日、スマートフォンへ謎のゲームアプリ《LAST GROWTH》が現れる。
何気なく始めたそのゲームは、モンスターを倒してレベルを上げ、スキルを習得し、武器を強化していく、ごく普通のRPG──のはずだった。
ところが、レベルアップした直後から、現実の身体能力までもが少しずつ変化し始める。
走るのが速くなる。
力が強くなる。
昨日までできなかったことが、当たり前のようにできるようになっていく。
「もしかして、このゲーム……」
半信半疑のままプレイを続ける凰吏だったが、やがてゲーム内で起きた出来事が現実と重なり始めたことで、その違和感は確信へと変わっていく。
このゲームは、一体何なのか。
なぜ自分だけがプレイできるのか。
そして、レベルを上げた先に待っているものとは──
努力した分だけ確実に強くなれるゲームシステムと、少しずつ現実を侵食していく謎。
これは、才能を失った元神童が、もう一度自分の可能性を信じて成長していく現代ファンタジー。
ゲームのレベルアップが、やがて現実そのものを変えていく。