あらすじ
東京都豊島区池袋。
自立支援団体の代表を務める黒瀬宗一が、雑居ビルの非常階段から転落して死亡した。
警察へ出頭した大庭直哉は、「自分が殴って階段から落とした」と話している。ところが、国選弁護人として選任された華城理央が事情を聞くと、直哉は黒瀬を殴ったときのことは話せるのに、転落したときのことをほとんど説明できなかった。
その日の帰り、華城が池袋駅から電車に乗ると、車内はかつて乗ったことのある不思議列車へと変わる。
そこにいたのは、死亡した黒瀬本人だった。
黒瀬もまた、大庭直哉に殺されたと話す。
被疑者と被害者の話が一致しているのであれば、それで事件が解決する。
でも、なぜ直哉は、黒瀬が転落したときのことを説明できないのか。
死者から聞いた話を、裁判で証拠として使うことはできない。
刑事弁護士の華城理央が、現実に残された証拠を探しこの事件で本当に起きたことを明らかにしていく物語。