あらすじ
無口で真面目、人前に出ることが何より苦手な47歳の会社員・水野直人。妻を亡くして以来、一人娘の凛を男手ひとつで育ててきた彼が、ある日突然「インフルエンサーになる」と言い出した。
踊れないのに踊り、転んでも失敗しても動画を投稿し続ける父。学校で動画を見つけられた凛は、そんな父を恥ずかしく思い、次第に二人の関係はすれ違っていく。
一方、亡き母のギターを受け継いだ凛は、仮面で素顔を隠しながらシンガーソングライターを目指していた。
なぜ父は、笑われてまでフォロワーを増やそうとするのか。
やがて明らかになるのは、娘には決して言えなかった父の病気と、残された時間。そして、十万人のフォロワーに託そうとしていた“娘の未来”だった。
亡き母が残した未完成の歌、父の最後の挑戦、娘が外す白い仮面。
家族三人の夢が、一本の歌となってつながっていく物語。