あらすじ
39歳の測量屋・西方桃太が手に入れたチート能力は、《絶対空間測定》。
二点間の距離を、ミリ単位で正確に測れる。
――それだけ。
しかも年間使用料、300万円。
装備ローンに修理代まで重なり、気づけば借金は1000万円。
ブラック企業を辞めるために始めたダンジョン探索を、今度は借金を返して辞めるために続ける羽目になってしまった。
そんな桃太が出会ったのは、22.5メートルでだけ異常な威力を発揮する炎使い。
巨大な盾を持ち、触れたものをその場に固定するタンク。
そして、かつて深層へ挑んだ凄腕のサポーター。
一見すると使いにくい能力ばかり。
だが桃太には、分かる。
あと何メートルか。
どこに立てばいいか。
誰を、どこへ動かせば勝てるか。
これは「最強の能力」で無双する物語ではない。
妙にクセの強い能力を組み合わせ、距離と配置と作戦でダンジョンを攻略する物語。
なお桃太本人は、今でも探索者を辞めたい。
借金さえ返せれば。
たぶん。