あらすじ
騎士団のリゴレットは、ある日、報告書と補佐官から、妙な噂を聞いた。
『広場で金を巻き上げている音楽集団がいる』
『しかも、音楽で催眠術をかけて、金を巻き上げ、さっさと帰っては違う街の広場に突如現れ、また金を巻き上げる。そんなさすらいの音楽集団がいるらしい。』
騎士団長のリゴレットはその報告に呆れ返った。
「そんなバカな報告、誰が信じるか。」
呆れてため息すら出た。
ーー音楽で、催眠?ふざけたことを。
そう目で部下たちを見ていると、補佐のロベルトが真剣に告げた。
「たしかに、この報告書、胡散臭いですね。でも、金を巻き上げているのが本当なら、これは事件です。窃盗です。」
ロベルトも面倒臭い様子を見せるものの、補佐として当たり前の意見を述べる。
「国の治安を守るのも、騎士団長の勤めでは?」
「ーー…」
ロベルトの言う通りだ。内容はたしかにあれだが、本当に金を巻き上げているのならば話は別だ。
リゴレットは、もう一度ため息を吐いた。
そして、重い腰を上げた。
「仕方ない。見に行こう。」
どうせ、くだらない噂か、本当に金だけ巻き上げているチンピラだ。すぐ終わらせよう。