あらすじ

「魔力なしのクズのお前なんかを好きなフリするの、大変だったよ」 親同士が決めた婚約のために、家も、商売道具も売り払って王都へ出てきたエミリア。 待っていたのは、幼馴染だったはずの婚約者ダリオからの、婚約破棄と嘲笑だった。 魔力を持たないエミリアは、魔物解体屋として生きてきた。 けれどダリオは「魔力なしに解体などできるはずがない」と決めつけ、詐欺師と罵り、取引先のすべてに手を回す。 住む家も、仕事も、恋も失って、エミリアは王都の路上に放り出された。 拾ってくれたのは、小さな宿屋の女将だった。 給金は出ない。けれど、三食と、屋根がある。 そしてエミリアの包丁が入ったその日から、宿屋の肉の味が変わった。 「美味しい! こんなに柔らかく、肉の旨みがガツンとくるなんて、どんなに良い状態の肉でもありえない!」 魔力がないからこそ、エミリアには魔力の流れが感じ取れる。 それは、この世界の誰も持っていない解体の技だった。 ——その頃、ダリオの商会の売り上げは、十分の一以下に落ちていた。 これは、捨てられた娘が、自分の居場所を取り戻すまでの話。

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小説を読もう2026/08/13
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