あらすじ
人智を超えた力を持つ者――《ギフテッド》。
炎を操る者。
未来を視る者。
常人を遥かに凌駕する身体能力を持つ者。
そんな異能の才能を持つ者だけが入学を許される、国家特別指定学園――【フリーラン】。
この学園では、すべての生徒に「1」から「1000」までの数字が与えられる。
能力、知力、体力、戦闘力。
それらを総合して決められる数字は、単なる成績ではない。
――数字こそが、学園における絶対的な身分。
数字の大きな者は優遇され、数字の小さな者は従う。
そして100を下回った者は《最下層》とされ、学園の雑務を担う駒として扱われる。
そんな絶対的な階級社会の中で、唯一すべてをひっくり返すことができる制度が存在する。
互いの数字を賭けて争う対戦制度――
【ACT(アクト)】
勝者は敗者から数字を奪う。
強ければ上へ。
負ければ下へ。
昨日まで最下層だった者が、一夜にして上位へ駆け上がることもあれば。
たった一度の敗北で、すべてを失うこともある。
そんな学園へ、一人の少年が入学する。
十文字和宏――通称、かずぴろ。
名家・十文字家に生まれ、幼い頃からあらゆる武芸と学問を叩き込まれながら、何事にも本気を出さず、「落ちこぼれ」の烙印を押された少年。
親戚である学園長から突然届いた特別推薦。
受験しなくていいなら楽でいい。
ただそれだけの理由で入学を決めた彼は――
そもそもフリーランが《ギフテッドのための学園》であることすら知らなかった。
そして迎えた入学後の測定。
《異能力評価――0》
無能力者。
学園長の特別推薦で入学しておきながら、与えられた数字は――
《NUMBER 78》
最下層。
笑われ、見下され、上位者から雑用を押し付けられる日々。
それでも本人は、どこ吹く風。
「卒業できれば何番でもよくない?」
――そのはずだった。
しかし。
あるACTを境に、学園の常識が少しずつ狂い始める。
なぜ、無能力者のはずの男が――
能力者を相手に勝てるのか。
なぜ、彼を相手にすると――
《あり得ないこと》が起きるのか。
そして、なぜ学園長は。
数多のギフテッドではなく、十文字和宏をこの学園へ招いたのか。