あらすじ
侯爵家には三人の娘がいる。
そのうち一人は、異世界人だ。
十歳のときに前世の記憶を取り戻した私は、そう思っていた。
けれど十七歳の春、妹がこの世界には存在しないはずの「ケチャップ」を口にする。
次女の部屋からは異世界の乗り物の絵。
三女の部屋からは異世界の料理の記録。
――私以外にも、異世界人がいる。
そう確信して調べ始めた私だったが。
やがて見つかったのは、すべてを覆す「自分の筆跡」。
そして最後に残った、一枚の紙。
そこには、こう書かれていた。
『三人の娘のうち、一人は異世界人』
――この一枚だけは、私の字ではなかった。