あらすじ
大学受験に失敗し、滑り止めの私立大学へ進学した「俺」は、かつて通っていた映像塾でチューターとして働いていた。
そこで出会った一人の女子に惹かれていくが、彼女と仲の良い同期の男への嫉妬から、決して口にしてはいけない噂話に加担してしまう。
その結果、大切だった人間関係を自ら壊してしまった俺は、一人になるため夜の奥多摩湖へ向かう。
そこで出会ったのは、同じように人を好きになり、同じように過ちを犯した、名前も知らない一人の大学生だった。
黒い湖と星空の下で交わした、たった一夜の会話。
その一期一会が、止まっていた俺の時間を、少しずつ動かしていく。
これは、恋をして、嫉妬して、間違えて、それでも前へ進もうとする一人の大学生の、ひと夏の物語。
――夜の向こう側に、何があるのか。