あらすじ
魔法菓子職人エルド・カラメリオは、婚約者であり共同経営者でもあるカカリーヌによって、ある日突然、店を追われ、婚約も解消される。理由は経営方針の違い、そして彼女の浮気。魔力に頼らず、技術だけで菓子と向き合ってきたエルドは、それでも腐ることなく、自分の店を持つことを決意する。
資金を得るため、王都最大の祭典「パティシア王国菓子コンテスト」に出場したエルドは、一回戦で菓子職人フィーネ・クレモーラと対戦し勝利。決勝では元婚約者の浮気相手サブランを技術で退け、見事優勝を果たす。
しかし、コンテストの帰り道、エルドは実家の菓子屋を営むフィーネの家族が、経営難に苦しんでいることを知る。腕は確かなはずなのに、なぜかうまくいかない一家の店――そこには、家族自身も気づいていない、ある「ズレ」があった。
技術を信じる一人の職人が、寂れた菓子屋を繁盛させるまでの物語が、今始まる。