あらすじ
神道でも仏教でもない。実家は誰も参拝に来ないボロ神社。同級生には見下され、探索者にもなれない。そんな落ちこぼれの日常は、実家に伝わる『無字の朱印帳』に触れた瞬間、終わりを告げた。
――神社の由緒と、寺院の由緒。ふたつを同時に受け継ぐ、たった一人の適性者。
明治の世から百五十年、「神仏分離」の名の下に禁じられてきた力。由緒を正しく紐解けば、それは力になる。歴史を愛し、理解することこそが、最強の武器になる。
けれど世界は、まだこの力を「バグ」としか呼べない。目覚めた狛犬・お稲荷・仁王と共に、紡樹は”消された歴史”を取り戻すため、三つ巴の均衡へと足を踏み入れる。
「バグ」と断罪されながらも、紡げ、歴史を。史実に基づく和風ファンタジー、開幕。