あらすじ
明治維新が起こらなかった日本に、「世界一幸せな国」がやってきた。
明治維新が起こらず、江戸時代が三百年続いた日本。
妖が存在し、将軍を守る江戸警察と、天皇を守る京都警察が国を支えていた。
そんな日本に、ある日――
世界で最も豊かで、誰もが幸せに暮らす国から使者がやってくる。
飛行船で空から現れた彼らが見せたのは、
日本人が知らなかった「世界」の姿だった。
豊かな暮らし。
自由な人生。
自分自身の幸福を何より大切にする社会。
「こんな世界があるのか」
江戸の人々の価値観は、大きく揺らぎ始める。
だが、その一方で――
日本の古きものを守ろうとする者たちも動き出す。
妖連合。
戦国時代の復活を目論む「ムカデ衆」。
そして、二つの勢力が手を組み、警察の信頼を崩そうとするテロリストたち。
その混乱の中にいるのは、警察隊士となった公家の青年・清雅。
古い日本を守るのか。
新しい世界を受け入れるのか。
豊かさとは。
幸せとは。
そして、人は何のために誰かと共に生きるのか。
相良、一ノ瀬、黒崎――
かけがえのない仲間たちとの絆を胸に、清雅は己の過去と、日本の未来に向き合っていく。
「明治維新がこなかった」日本の、その先の物語。