あらすじ
『白龍の里』あらすじ
熊本・八代の山あいに、古くから「白龍の里」と呼ばれる場所があった。
豊かな山々、清らかな川、広がる田畑。
そこには、人々と自然が共に生きてきた長い歴史と、白龍にまつわる不思議な伝説が残されていた。
主人公・蒼真は、この里を訪れたことをきっかけに、白龍の伝説と不思議な出来事に巻き込まれていく。
やがて姿を現したのは、七色の光を宿す白龍――「七色の白」。
人々が自然を大切にし、互いを思いやる心を持つほど、その力は強くなり、八代の里にも美しい変化が訪れていく。
しかし、里には人々の不安や憎しみも残されていた。
その感情に引き寄せられるように現れた黒龍。
かつて天界から遣わされた使者だった黒龍は、人間の争いを見続けるうちに人を信じられなくなり、力によって人々を変えようとしていた。
七色の白と黒龍の対峙。
その先で待っていたのは、力による勝敗ではなかった。
人は間違う。
それでも、自ら気づき、やり直し、誰かを思いやることができる。
やがて黒龍は自らの過去と向き合い、人々を変えるのではなく、未来へ歩む人々を見守る道を選ぶ。
そして七色の白もまた、里の人々が自分たちの力で未来を築けることを知り、旅立っていく。
残された蒼真、凛、悠真たちは、七色の白から受け取った思いを次の世代へ伝えていく。
一本の小さな苗木は「未来の木」と名付けられ、年月とともに大きく成長していく。
やがて新しい世代が生まれ、光は人から人へ、心から心へ受け継がれていく。
八代の里を吹き抜ける風は、過去から未来へ――。
これは、龍と人々の出会いを通して、自然を大切にする心、互いを思いやる心、そして未来を自分たちで作る大切さを描いた物語。
白龍の里から、未来へ続く風が吹き始める