あらすじ
母・Yは、夫・Tとの離婚を考えていた。
Tは不倫をしているわけではない。
妻や娘に暴力を振るうわけでもない。
ただ――酒癖が、とにかく悪い。
酔えばコンビニ店員に絡み、職場の女性には「今日も可愛いね」だの「彼氏いるの?」だの、本人は冗談のつもりでも聞いている側は笑えない発言を連発。
家に帰れば、ソファーで大の字。
翌朝には、
「俺、昨日なんかした?」
……覚えていない。
そんな父を24歳の娘・Mも、母と一緒に長年見てきた。
そしてある日。
Yはついに決意する。
――この人と、離婚したい。
しかし、Mが冷静に言った。
「でもさ……お父さん、不倫してないよね」
「……してない」
「暴力も?」
「ない」
「じゃあ……」
母娘は顔を見合わせる。
「慰謝料、どうする?」
こうして始まる、ちょっと笑えて、かなり切実な母娘の離婚作戦。
まずは弁護士……ではなく。
その前に、Tの「困ったところ」を二人で洗い出すことから始めるのだった。