あらすじ
その《門》だけは、匂いが違った。
十九歳の冒険者リオル・アスターは、師匠オルダンと仲間たちとともに、未知の《門》へ踏み込んだ。
向こう側を調べ、生きて帰る。
いつもと同じ踏査になるはずだった。
だが、《門》の先にあったのは、ダンジョンではない。
日本だった。
舗装された道。
夜を昼のように照らす街。
空を飛ぶ機械。
そして、剣より速く人を殺す「銃」。
一億二千万人を超える人間が暮らす巨大国家を前に、リオルたちの常識は通用しない。
だが、日本にとっても彼らは異常だった。
正体不明の《門》から突然現れた、剣と魔法を使う武装集団。
言葉は通じない。
常識も違う。
法律も違う。
そして、互いを理解する前に――最初の一発が放たれる。
小さな接触は、やがて王国、帝国、日本を巻き込む事態へ変わっていく。
敵とは何か。
国とは何か。
生きて帰るとは、どういうことなのか。
これは、数々のダンジョンを攻略してきた冒険者たちが、
初めて「国」という攻略不能の未知に出会う物語。