あらすじ
あらすじ
古い木造家屋が残る山あいの町。
その町には昔から、
「桜色の頭巾を被った子どもを見た家には、幸せが訪れる」
という言い伝えがあった。
人々はその子を、「さくら頭巾」と呼んでいた。
年齢は五、六歳ほど。 小さな着物姿で、頭にはいつも桜色の頭巾。 ほとんど言葉を話さず、気がつくと家の隅に座っている。
正体は座敷わらし。
ただし、さくら頭巾には一つ変わったところがあった。
それは――
その家に幸せをもたらすのではなく、「その家が本当に必要としているもの」を与えること。
お金が必要な家には、お金ではなく勇気を。
仲直りが必要な家には、きっかけを。
別れが必要な家には、最後の時間を。
そして、誰かが忘れてしまった大切なものを、そっと思い出させる。
さくら頭巾が現れるとき、その家では必ず何かが起こる。
それが幸せなのか、それとも悲しい別れなのか――。
登場人物
さくら頭巾
年齢不詳。見た目は五、六歳くらいの女の子。桜色の頭巾に桃色の着物。裸足で歩く。普段はほとんど喋らないが、時々不思議な一言を残す。人の心にある「本当の願い」が見える。