あらすじ
世界にダンジョンが現れる、一年前。
ごく普通の青年・相沢悠斗のスマホに、見覚えのない掲示板が表示された。
そこに書かれていたのは、十年後の世界で使われている《ダンジョン攻略掲示板》。
一年後に世界各地でダンジョンが発生すること。
最初の数年間で、数え切れないほどの犠牲者が出ること。
後に英雄と呼ばれる探索者たちの名前。
発見が遅れて大量の死者を出す魔物の弱点。
そして、未来では常識になっている攻略法の数々。
最初は悪質な作り話だと思っていた悠斗だったが、掲示板に書かれた出来事が現実で次々と的中し始める。
ならば、一年後の破滅に備えるしかない。
悠斗は掲示板に残された情報を使い、未来でSSS級探索者と呼ばれる少女をまだ無名のうちに助け、後に伝説となる鍛冶師を借金まみれの下積み時代に見つけ出し、誰にも知られていない素材や装備、土地を次々と確保していく。
ところが、ある日。
十年後の掲示板から、昨日まで存在していた書き込みが消えていた。
代わりに現れたのは――。
『例のギルド、また歴史変えたらしいぞ』
未来が、変わっている。
悠斗が現代で行動するたび、十年後の掲示板も書き換わっていく。
やがて掲示板には、本来存在しなかったギルドの名前が現れ始め――ついには、悠斗自身について語るスレッドまで立ち始める。
これは、世界がダンジョンという災厄を知るより一年前から。
十年後の攻略情報を片手に未来の英雄たちを集め、最悪の歴史を片っ端から塗り替えていく男の物語。