あらすじ

うちのお姉ちゃんの上にだけ、違う空がある。 晴れの日は機嫌がいい。曇りの日は機嫌が悪い。子供の頃はそれだけの話だと思っていた。でも本当は逆だった——お姉ちゃんの機嫌が、空を晴れさせたり曇らせたりしていたのだ。 引っ越しを繰り返す一家、月曜七時のブラウン管、隣に越してきた男の子。わたしはノートに丸と罰を書きながら、姉の天気を読み続けた。 けれど、姉の周りに新しい誰かが現れるようになると、空はだんだん読めなくなっていく。晴れているのに降る雨。理由のわからない涙。何が姉を動かしているのか、わたしにはもう分からない。読めなくなった空の下で、それでもわたしたちは並んで立っていた。 昭和四十年代の東京を舞台にした、姉妹三部作。

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カクヨム
カクヨム2026/08/29
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