あらすじ
『——今度こそ、信じて』
三年前に死んだはずの姉から、一通の手紙が届いた。
中学の夏、向かいの住人の首に「継ぎ目」を見たと怯えていた姉を、浩介は「オカルトだ」と突き放してしまった。その溝が埋まらぬまま、姉は祖父の暮らす島で不可解な溺死を遂げる。
姉を信じられなかった後悔を抱え続けた浩介は、手紙の真相を確かめるため、冬の日本海を渡り島へと向かう。
だが、島には見慣れない「木箱」が各戸の前に並び、死者を土に還さない異様な信仰が息づいていた。
そして、埃ひとつない祖父の家で、浩介を待っていたのは——。
罪悪感と善意が、逃げ場のない檻の扉を開けてしまう。
静謐な狂気が忍び寄る、土着怪奇ホラー。