あらすじ
一年前、世界は丸ごと一年巻き戻った。
騎士も、司祭も、パン屋も、子どもまで。
全人類が「これから起きる一年間」を知ったまま、二周目の人生を送っている。
ただし、俺だけを除いて。
村で目を覚ました治癒師ロイには、それ以前の記憶がなかった。
なぜか俺を弟扱いする幼馴染のシズ。
俺を見るなり土下座する元許嫁のマリア。
会う人間みんなが、俺の知らない「昔の俺」を知っている。
しかも話を聞けば聞くほど、どうやら一周目の俺は、とんでもないことをやらかしたらしい。
「なあシズ。昔の俺、何したの?」
「自分で思い出しなさい」
「記憶喪失にそれ言う!?」
全人類が未来を知っている世界で、一人だけ過去を知らない俺。
どうして世界は巻き戻ったのか。
俺は一年前、何をしたのか。
そしてシズは、なぜ何も教えてくれないのか。
これは、二周目の世界で一人だけ取り残された治癒師が、自分の過去を追いかける物語。