あらすじ
天使が滅び、その魂と神話だけが残った世界――終天界《エンドヘヴン》。
そこには時折、恩寵《おんちょう》と呼ばれる、人ならざる力を宿して生まれる者がいる。
カエルム商会で働くミカ・セラフィスも、その一人。
彼女は、人の感情を「色」と「音」として感じ取る恩寵を持っていた。
幼い頃、ミカは月明かりの下で、巨大な鎌を持つ銀髪の少年と出会った。
それから時が経ち、ある夜――ミカは、あの少年と再会する。
彼の名はエル。
冥律界《オルディネ》からやってきた、死を執行する死神だった。
本来、生者には見えるはずのない死神と、その執行を目撃してしまったミカ。
その罪を問われ、エルとともに冥律界《オルディネ》での裁判へかけられることになるが――そこで、死者の運命を記す「死籍」に異変が起きていることを知る。
真相を探るため、ミカは問題児の死神エルと、異例のバディを組むことになる。
本来なら交わるはずのなかった二人は、死籍に刻まれた異変を追ううちに、やがて冥律界《オルディネ》そのものが抱える問題へと巻き込まれていく――。
死の秩序に隠された真実を追う、異世界バディ・ダークファンタジー。