あらすじ
少年時代。
レオンは、自分だけの物語を考えるのが好きだった。
世界を裏から動かす七人の支配者《七王会》。
彼らに対抗する秘密組織《ノクス》。
そして、七王の運命すら覆す謎の存在《黒の王》。
能力も、技も、組織も、世界の歴史も。
全部、レオンが好き勝手に考えた設定だった。
十数年後。
二十六歳になったレオンは、街中で謎の戦闘に巻き込まれる。
そこで目にしたのは、
かつて自分が考えた《ノクス》の紋章。
さらに聞こえてきたのは、
あり得ない名前だった。
「七王会……」
意味がわからない。
ノクスも。
七王会も。
かつて自分が考えた技や能力まで。
少年時代にノートへ書いた物語が、なぜか現実になっている。
しかも厄介なことに、
すべてが同じではない。
書いた通りのこともあれば、
まるで違うこともある。
そして何より、
《黒の王》だけは、レオンが自分をモデルに適当に作った存在のはずだった。
なのに、この世界には黒の王を知る者たちがいる。
なぜ、自分の妄想が現実に存在するのか。
誰が、何のために、この世界を物語通りに動かしているのか。
その答えをまだ知らないレオンには、
一つだけ気になることがあった。
少年時代に書いた物語には、
まだ先がある。
その最終章には、こう記されていた。
《世界は、二十七度目の誕生日に終わる》
レオン、現在二十六歳。