あらすじ

ダンジョン探索中、ソロ探索者の結城朔は、地図には存在しない小部屋で一つの卵を見つける。 魔物の卵なのか、それとも未知のアイテムなのか。鑑定してみても結果は『測定不能』。どう考えても怪しく、関わらない方がいいはずだった。 ところが、朔がどうするか迷っている目の前で、卵にひびが入る。 「……割れた?」 殻の中から現れたのは、魔物ではなかった。 銀色の髪をした、小さな少女だった。 少女はしばらく朔の顔を見つめると、嬉しそうに両手を伸ばす。 「……ぱぱ?」 「違う」 「ぱぱ!」 「だから違うって」 なぜか完全に父親だと思われ、そのままとんでもなく懐かれてしまう。 しかも、この少女――ミアは、どうやら普通の子供ではない。 朔では苦戦するはずの魔物が、ミアを見るだけで逃げ出す。地図に存在しない通路を見つけ、誰にも開けられなかった扉を当たり前のように開いてしまう。 そして朔に危険が迫った時だけ、ダンジョンそのものが異常な反応を見せる。 さすがに何かがおかしい。 そう考えた朔がミアを探索者協会で詳しく調べてもらった結果、告げられた判定は想像を遥かに超えていた。 ――推定危険度、国家消滅級。 「……嘘だろ?」 「ぱぱ、だっこ」 国家消滅級と言われても、朔の腕の中にいるのはどう見ても甘えん坊の小さな女の子だ。 ただ一つだけ、確かなことがある。 あの卵を拾った日から、朔の知っているダンジョンは、もう以前と同じ場所ではなくなっていた。

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カクヨム
カクヨム2026/08/28
  • 現在の作品ダンジョンで拾った卵から生まれた少女に「ぱぱ」と懐かれたので育てることにした――なお、危険度は国家消滅級らしい