あらすじ
四十歳、突然の離婚宣告ですべてを失った元会社員の桐野。東京を逃げ出し、北海道へ辿り着いた彼は、車中泊を続ける風変わりな男たちと出会い、いつしかフライフィッシングに狂うようにのめり込んでいく。
そこへ現れたのは、ある事件以降、生きる意味を見失った、同い年の美容外科医・佐伯。
対照的な傷を抱える二人は、焚き火を囲み、並んで竿を振るうちに、北の大地で静かに心を交わしていく。
めぐる季節の中で重ねる再会と、人生の先輩である地元の人たちとの絆。
北の清流に毛針を漂わせるように、不自然な力みを脱ぎ捨てた男たちが、やがて選び取るそれぞれの「新たな一歩」とは――。大人の再生を描くヒューマンドラマ。