あらすじ
夏になると、ひどく「あつい」店がある。
冷房もない小さな店で、主人公は店主と出会う。
仕事に疲れ、生きることへの熱まで失いかけていた主人公に、店主は一つの小瓶を差し出す。
「これは、あなたが置いていったものです」
その店へ通うたび、主人公の心は少しずつ軽くなっていく。
眠れるようになり、笑えるようになり、もう一度歩けるようになる。
けれど――軽くなったのは、本当に「疲れ」だけだったのだろうか。
暑い夏。
熱いもの。
そして、誰かを思う「篤い」気持ち。
「あつい」の正体をめぐる、静かなオカルト短編。