あらすじ
サルディア王国の貴族令嬢ライラは、妾腹の娘として家族から疎まれながらも、密かに医学を学んでいた。
けれど祖国では「女は穢れ」とされ、女性が医学を学ぶことも、人を治すことも許されない。
そんな彼女の前に現れたのは、敵国アルヴェリア共和国の辺境伯ロドリゴ・カスティリャだった。
「俺と結婚して、我が国に来い」
それは愛のない政略結婚。
ライラは停戦の証として敵国へ嫁ぐ、ただの人質に過ぎなかった。
しかし、アルヴェリアでは女性が学問を志すことを禁じられていない。
ロドリゴはライラの医学の知識を得る、ライラもまた医学を堂々と学び実践できる。利害の一致により、2人は夫婦となる。
敵国の兵士たち、城の人々、村で苦しむ子どもたち。
最初は疑いと敵意を向けられながらも、ライラは目の前の命を救うために手を伸ばし続ける。
「命は、失ったら戻らない」
そのライラの信念と実直な言葉と行動は、貴族嫌いだったロドリゴの心をも少しずつ変えていく。
一方でライラも、合理主義なロドリゴが見せる不器用な優しさや頼もしさにどんどん惹かれていく。
しかし2人の前には、ロドリゴに固執する美貌の元婚約者や祖国サルディアからの影など、数々の困難が待ち受けていた。
敵国に嫁いだ人質花嫁が、医学と信念で居場所を切り開く、政略結婚西洋風ラブファンタジー。