あらすじ
恋人になれるのは、生涯三人まで。
恋愛信用機構が管理するこの街では、別れても使った「恋愛契約」の枠は戻らない。
だから恋は、ちょっと面倒くさい。
十八歳の来栖幹也が惚れた古橋里香は、二十五歳、契約歴二回。
残された恋は、あと一回。
幹也のことは好き。キスもした。
それでも彼女は言う。
「あなたの初めてじゃなくて、最後が欲しいんです」
六年間付き合った恋人に捨てられた久世えま。
隣には、十五年以上ずっと彼女を好きだった三井翔馬がいる。
酒を飲んで、朝まで一緒にいて、誰より気が合う。
なのに、えまは彼を恋人として見たことがない。
そして高校生の小宮澪は、学校一の人気者・相羽樹から突然告白される。
嫌いではない。
むしろ、ちょっと気になる。
だったら試しに付き合ってみればいい――とは、この街ではいかない。
恋愛契約は三回まで。
契約しないなら「本気じゃない」。
契約するなら、大切な一回を使うことになる。
好きになる前。
好きになったあと。
そして、好きでなくなるかもしれない未来まで。
恋に回数制限がある街・瀬見で、
三組の男女が、それぞれ違う答えを選ぶ恋愛群像劇。