あらすじ
10歳のスキル鑑定で授かったのは、前例のない『落とし物拾い:E』。
名門侯爵家の令嬢エルゼは「落とし物を見つけるだけのハズレスキル」と蔑まれ、冷遇されるようになる。
唯一優しかった母を亡くし、父の再婚後は継母と義妹からも虐げられる日々。
しかも義妹ロミルダがAランクスキルを授かり、エルゼの居場所は完全になくなってしまう。
そして13歳。
濡れ衣を着せられ、ついに侯爵家を追放されてしまった。
――けれど、誰も知らなかった。
《落とし物拾い》が見つけられるのは、落とした指輪や財布だけではない。
失われた《記憶》。
失われた《魔力》。
失われた《技術》。
そして、人から失われた《生命力》さえも――。
「……これも、“落とし物”なの?」
これは「役立たず」と捨てられた少女が、誰かの失ったものをひとつずつ拾いながら、新しい仲間と居場所を見つけていく物語。
そしていつか彼女は知ることになる。
11歳のあの日――亡くなる直前の母から拾った《生命力の欠片》が、まだ自分の中に残っていることを。