あらすじ
俺(ボク)は薬剤師の薬斉死忌人(ヤクザイ・シキト)。
この街『死餓県・冥厄町(しがけん・みょうやくちょう)』を牛耳る任侠一家『薬斉組(やくざいぐみ)』の一人息子にして跡取り────だった。
表向きは薬剤師だが、裏では闇医者『ヤクザ医師』をしている。
六歳の忌まわしき日、大好きだった祖父イクミが殺された。表向き、犯人は挙がっていない。
だが、状況証拠的に父のイサキが犯人とみて間違いない。
じーちゃんが死んでいた道場には、バラバラに、細切れにされた肉片が無造作に転がっていた。血も流さず──
あんな人間離れした芸当が出来るのは『狂い咲きの異裂』と恐れられた父しかいない……と、思う。
今は中津国(ナカツクニ)の上盃(シャンハイ)で相棒のシンと共に医療の傍ら、祖父の死の真相を追っている。
この世界には『異療鬼具(イリョウキグ)』と呼ばれる魔道具が存在している。使用者の“因子〟を認識させる事で真価を発揮する。
闇医者の父さんが手術に使用してきた“ドス〟も其の一つだ。此の世の全ての物質を木綿豆腐の様に切断してしまう黒きドス──。祖父を殺害した凶器とみて間違いないだろう。
俺が保有する異療鬼具は魔星杯『異死鬼(イシキ)』
魔星の力を用いて様々な効能を持つ神薬(シンヤク)『魔星薬(マセイヤク)』を調合する事が叶う。
相棒のシンが持つ薬の知識と合わさる事で真価を発揮する──と、まぁ長ったらしい説明はここまでにしよう。
それじゃあ、続きは院内で────