あらすじ

朝起きたら、世界から一つだけ音が消えていた。 いつも聞こえていた、妹・澪の「おはよう」という声。 けれど、家族は誰も澪の存在を知らない。 写真も、記録も、思い出も――すべてが消えていた。 ただ一人、兄の灯だけが覚えている。 笑い方も。 好きだったものも。 一緒に過ごした、かけがえのない日々も。 「どうして、俺だけ覚えてるんだ?」 やがて灯は、一枚の古い家族写真と、母が残した一通の言葉を見つける。 そこに記されていたのは、 ――「澪を探さないで」 という、残酷な願いだった。 忘れたほうが幸せだったのか。 それとも、どれだけ苦しくても覚えているべきだったのか。 大切な人を失った少年が、記憶の奥に隠された真実と向き合いながら、もう一度「生きる」ということを見つけていく。 君が見えなくなっても。 君の声が聞こえなくなっても。 君がくれたものは、決して消えない。 これは、忘れることから始まった、 一人の少年と妹の物語。

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カクヨム
カクヨム2026/08/28
  • 現在の作品君が見えなくなっても