あらすじ
結婚式まで、あと十二日。
堅物で恋愛に興味がないと思われてきた伯爵令嬢アニエスは、初めて心を開いた婚約者セドリックとの未来を信じていた。
しかし、彼の優しさも、贈り物も、求婚さえも――すべては友人たちとの「一年以内に彼女を惚れさせられるか」という賭けから始まっていた。
「最初は賭けだった。だが、今は本気で愛している」
「君も私を愛している。だから予定どおり結婚してくれ」
彼の現在の愛が本物だと分かっても、アニエスは婚約指輪を外す。
愛した後も、真実を話せる日は毎日あった。それでも彼は、アニエスが去ると分かっていたから黙り続け、彼女から選ぶ権利を奪ったのだ。
婚約を解消しても、愛情や幸福だった記憶はすぐには消えない。
そんなアニエスの前に現れたのは、返事を急かさず、断られても態度を変えない公爵ロランだった。
彼はアニエスが自分から手を伸ばすまで待ち続ける。
けれど、そんな彼も彼女を守りたいあまり、一度だけその意思を奪う過ちを犯してしまう。
本当に愛しているなら、賭けから始まった恋を許せるのか。
後悔に沈む元婚約者との決別、強い公開ざまぁ、そして自分の意思で選び取る新しい恋。
婚約解消から始まる、誠実な溺愛と選び直しの異世界恋愛物語。