あらすじ

伯爵令嬢エレノアは、病弱な父に代わって領地を支え、婚約者セドリックの政策案まで陰で作り続けてきた。 けれど、その功績が彼女の名で語られることはなかった。 結婚すれば必ず皆に認めさせる――その言葉を信じてきたエレノアに、ある日、異母妹リリアがセドリックの子を身ごもったと告げられる。 婚約を奪われただけでなく、半年かけて作った交易改善案までセドリックの名で発表されることを知ったエレノアは、家族の都合によって北部の別邸へ送られる。 しかし、移送に使われた馬車には細工が施されていた。 崖下へ転落し、一命を取り留めたエレノアを救ったのは、敵国ノルディア帝国の皇太子レオンハルト。 敵にも裏切り者にも容赦しない「冷酷皇太子」と恐れられる男だった。 過去も自分の名前も失ったエレノアは、間者ではないかと疑われながら、国境の離宮で暮らし始める。 記憶はなくても、数字を読み、交易文書を理解し、人の小さな異変に気づく力は残っていた。 そんな彼女の能力を見抜いたレオンハルトは、その成果を奪うことなく、初めて本人の名で認める。 「この案を考えたのは、彼女だ」 誰かの役に立たなければ、自分には価値がない。 そう信じてきたエレノアは、冷酷と呼ばれる皇太子の不器用な尊重に触れ、少しずつ自分の人生を取り戻していく。 一方、エレノアが死んだことにされた祖国では、彼女の功績を自分たちのものにしてきた家族と元婚約者が、次第に破綻し始めていた。 これは、功績も婚約者も名前さえも奪われた伯爵令嬢が、記憶を失った先で本当の自分を取り戻し、冷酷皇太子から深く愛されるまでの物語。

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小説を読もう2026/08/28
  • 現在の作品功績も婚約者も妹に奪われた伯爵令嬢は、記憶を失った先で冷酷皇太子に溺愛される