あらすじ
あらすじ
誰もが憧れる「聖女」。
神々から授かった力で人々を癒し、豊かな実りをもたらし、国を守る存在。
けれど、エヴェリーナはそんな聖女になんて、なりたくなかった。
「私は聖女だからって、言いたいことまで我慢するつもりはないわ!」
優しく、清らかで、誰にでも微笑みかける。
それが人々の求める「聖女」だった。
しかし、エヴェリーナは思ったことをすぐ口にする、気が強くて自由奔放な少女。
その性格のせいで貴族たちから疎まれ、いつしか「聖女らしくない聖女」と呼ばれるようになっていた。
しかも、彼女にはもう一つの悩みがある。
政略結婚によって結ばれた、第一王子レオンハルト。
夫である彼とは、結婚してからほとんど会話をしたことがなかった。
そんな二人が、ある王国の記念祭の夜、初めてゆっくりと言葉を交わす。
自分と同じように、「聖女」や「王子」という肩書きではなく、一人の人間として見てほしいと思っていることを知ったエヴェリーナ。
そして、その夜をきっかけに、二人の距離は少しずつ変わっていく。
「私、王国を出てみたいの。自由になりたい」
しかし翌朝。
エヴェリーナは聖女という地位も、王国も、夫であるレオンハルトさえも置き去りにして、ひとり旅に出てしまった。
「やっと自由になれた!」
……ところが。
妻が突然いなくなったことを知ったレオンハルトは、彼女を追うことを決意する。
旅先で人々を救い、行く先々で新しい仲間を増やしていくエヴェリーナ。
一方、彼女の残した足跡を辿りながら、少しずつ妻の本当の姿を知っていくレオンハルト。
離れているはずなのに、二人の距離は少しずつ近づいていく。
これは、自由を求めて聖女を辞めた少女と、彼女を追いかける王子の、ちょっと不器用な恋と冒険の物語。
「聖女を辞めた私を、王子は許してくれない」