あらすじ
妹が聖女になるまで、あと三十日。
夜ごと現れる魔物からアレシア王国を守るのは、塔で祈り続ける聖女の光。次の聖女に選ばれたのは、第一王女アルマの妹リネットだった。
国中が祝福に包まれる中、アルマだけが妹の震える指に気づく。
歴代の聖女が一人も帰っていないことを疑い、禁じられた塔へ入ったアルマは、王家と神殿が隠してきた秘密を知る。
妹を救うだけでは国を守れない。国を守れば、妹を失う。
二つとも諦めないための手がかりは、東の農村、北の国境町、西の廃都に残された三つの祈りの鐘だった。
アルマはリネット、護衛騎士カイル、若い神官ノアと王都を出る。縮み続ける結界の外には魔物が待ち、王都からは姉妹を連れ戻す追手が迫る。
王家を信じる村。王家を許さない町。過去を消された都。
それぞれの土地で人々の選択に触れるたび、アルマは王女として信じてきた「正しさ」を試されていく。
これは、すべてを自分で決めて守ろうとした王女が、妹とともに別の未来を選び直す、三十日間の姉妹冒険ファンタジー。